2025.05.09
アメリカ化学会発行の 「Molecular Pharmaceutics」に、当社製薬研究所 中井啓陽、三木邦力、山野光久が執筆した論文が掲載されました。
掲載誌: Molecular Pharmaceutics, 2025, 22, 5, 2613–2622
URL: https://doi.org/10.1021/acs.molpharmaceut.5c00028
DOI: 10.1021/acs.molpharmaceut.5c00028
タイトル: Structural Analysis of Active Pharmaceutical Ingredients in Tablets Using 3D ED/MicroED
著者: 1Keiyo Nakai*, 2Takashi Kikuchi, 1Kuniyoshi Miki, 2Akito Sasaki, 1Mitsuhisa Yamano
所属: 1スペラファーマ株式会社 2株式会社リガク
備考: 本研究は株式会社リガクとの共同研究です
概要:
医薬品錠剤中のAPIに関する結晶多形情報を検出することは、従来の分析技術だけではでは極めて難しい研究課題とされていました。その理由は、錠剤中に含まれる添加剤が、各種分析時に所望の結晶多形シグナルの邪魔をするためです。そのため、製剤化 (打錠) の前後で、原料の結晶多形が変化していないかどうかの確認は、あまり実施できていないのが現状でした。
今回、近年世界的に注目を集めている3D ED/MicroED結晶構造解析を利用し上記課題解決に取り組みました。本分析の優れた特徴の一つ “混合物でも問題なく結晶構造解析が出来る” という利点を利用した結果、3つの医薬品錠剤中に含まれる結晶構造の直接的な決定に成功しました。さらに、それら結晶構造を、未圧縮パウダーの3D ED/MicroED構造情報と詳細に比較することにより、打錠の前後で結晶多形に変化があったかどうかについて本文では細かく議論致しました。
スペラファーマは、高品質な製剤の未来を創造し、このような新規分析法の開拓に日々チャレンジしています。こうした取り組みを、お客様へスピーディにフィードバックさせていただくことで、みなさまの課題解決を強くサポートして参ります。
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