技術・実績紹介Technology

CCIT(容器完全性の定量的試験)

包装完全性試験(CCIT)

包装完全性試験(Container-closure integrity test: CCIT)は水没試験、色素侵入試験、微生物チャレンジ試験などの定性的な試験法が長年使用されてきました。近年はUSP <1207>やJP18 参考情報などのレギュレーション面での整備が進み、定量的な試験法での試験が求められるようになってきています。 このような変化に対してスペラファーマでは新規に定量的試験法が可能な装置を導入し、CCIT関連サービスを開始いたました。

国内で先駆けて2台の装置を導入しています

■ レギュレーション
  • USP <1207> 2016年:Package integrity evaluation – sterile product –
  • JP18 参考情報 2021年:無菌医薬品の包装完全性の評価、無菌医薬品包装の漏れ試験法
■ スペラファーマでの取り組み
  • 定量的試験法としてのCCITが可能
  • 製造品の全数リーク検査が可能
  • リーク径0.2 µm程度で検査可能

菌の侵入のリスクに対する
ほぼ完璧な容器完全性保証が可能

■ レギュレーションに準拠した包装完全性試験
  • 包装設計の根拠データとして評価
  • 低温条件(-20℃、-70℃)での実施
  • 安定性試験および試験後の実施

実施方針はご提案します

治験薬の開発に使用しています

名称・型番 発光分光分析装置
AMI 1000
ヘリウムリークディテクター
ASM 310
リーク検出感度
測定対象
GMP
特長
理論上 0.2 µm
空気のスペクトルを測定
対応
非破壊測定
容器内部が常圧の容器では高い検出感度
理論上 0.1 nm
ヘリウム分子を測定
非対応
簡易型・安価
対象容器 バイアル
チャンバー作成が必要:シリンジ、PE瓶、PTP、サッシェなど
バイアル、シリンジなど

CCITに用いられるリークテスト技術

分類 USP Sec. USP1207 Leak detection technologies 日局 参考情報 スペラファーマ
定量的
試験法

Deterministic
tests
2.1 高電圧リーク検出
Electrical conductivity and capacitance
(High voltage leak detection)
高電圧リーク試験法 不可
2.2 レーザー式ヘッドスペース気体分析
Laser-based gas headspace analysis
ヘッドスペース
・レーザー分析法
不可
2.3 質量抜法 Mass extraction 不可
2.4 圧力降下 Pressure decay 不可
2.5 トレーサーガス検出 真空法(ヘリウムリーク)
Tracer gas detection, vacuum mode
真空チャンバー法 可能
2.6 真空降下 Vacuum decay 真空度低下法 可能
unlisted 発光分光分析 Optical Emission Spectroscopy 可能
定性的
試験法

Probabilistic
tests
3.1 水没試験 Bubble emission 液没試験法 可能
3.2 微生物チャレンジ
Microbial challenge, immersion exposure
微生物チャレンジ試験 要相談
3.3 トレーサーガス検出 スニッファ法
Tracer gas detection, sniffer mode
スニッファ法 可能
3.4 トレーサー液体法(色素侵入法)
Tracer liquid
トレーサー液体試験法 可能

発光分光分析装置 Optical Emission Spectroscopy: OES

AMI 1000

ファイファーバキューム社製
日本代理店:伯東株式会社

  • 減圧条件下のチャンバー内の測定対象から漏れるガスを検出
  • 6 x 10-6 mbar・L/s(リーク径として0.2 μm相当)を検出可能
  • 非破壊試験
  • 測定時間は1測定あたり15秒~90秒(条件による)
  • 生産品の全数検査も可能
  • 容器はバイアル、シリンジ、ブリスター、バッグ、PE瓶、PTPなど。
  • Part11対応
  • OES + Vacuum decayモードで幅広いレンジのリークをカバー

製品ライフサイクルとCCIT

段階 開発 製造 安定性
評価項目
  • 固有の包装完全性値
  • 材料の組み合わせ
  • 材料のロット変動、個体差
  • 極低温条件での輸送時
  • 製造条件の妥当性
  • 製造の完全性評価
  • 加速試験・長期試験時の評価
試験法
  • ヘリウムリーク(真空法)
  • レーザーヘッドスペースガス分析
  • Vacuum / Pressure Decay
  • HVLD
  • レーザーヘッドスペースガス分析
  • OES
  • Vacuum / Pressure Decay
  • HVLD
  • レーザーヘッドスペースガス分析
  • OES
  • CCITに万能な試験法は存在しません。
  • 製品ライフサイクルの段階、製品固有の剤形、条件などに合わせて、最適な試験法を選択する必要があります。
  • スペラファーマでは包装開発段階用としてヘリウムリークディテクターを、製品及び安定性評価用として発光分光分析装置(OES)を所有しています。

弊社サービスについてのお問い合わせ

開発初期から申請にいたるまで、
CMCに関するすべての要望にお応えします。

お問い合わせフォーム

page top